In Blue Skies

とある獣医の青年海外協力隊日記からのイギリス大学院留学

ストでやることが無いときに時間をつぶしている方法としての読書。その読書の効用とは。

 

 

狐狸庵読書術 (河出文庫)

狐狸庵読書術 (河出文庫)

 

 

先週の水曜日。首都から帰ってきたら唐突に知らされたガーナでのストライキ

今回は、前回よりも少し大規模で、研究所も完全に閉まっている。

ただでさえ仕事していないガーナ人が、これ以上仕事しなくなってよく社会が廻っているなぁと、あきれつつも感心している。

さて、そんな状況で、正直今、本当にやることがない。

せいぜい夕方に、ホストファザーの家にぷらっと行って、晩飯を当然のように頂き(ちなみに昨日は久しぶりにバンクー)、テレビを見ながら世間話をして帰ってきて・・・の繰り返し。。

これ以外の時間をせっかくなので、読書等に当てています。

ドミにあって、誰にも読まれていなさそうなものを持ってきたので、少々、古いものもありますが、ガーナに来て以降おそらく一番といっていいくらい、本を読んでいます。

おかげで、コミュニケーション英語は下がる一方ですが、その分、久しぶりに読書を通して、色々な対話を楽しんでいます。非常に楽しいです。

 

人と対話する。


個人的には、読書もひとつのコミュニケーションです。

なぜなら、どんな小説の、どんな台詞、場面状況にでも、


「その著者なりの哲学・思想」

が練りこまれているからです。

したがって、どんなにストーリーが陳腐でも、

その物語から学ぶべきものはたくさんあり、自分の視野を広げてくれます。


そして、話していて楽しいのは、自分は断然読書を趣味として持っている人です。

なぜかというと、自分の意見が絶対だと思っている人が相対的に少ないから。

個人的には、「絶対」という言葉、もしくは、それを示唆するような言葉・態度を多用する人は苦手です。

それは、自分の意見が絶対だと思い、相手の真意を見つめられなくなっている可能性がある人だから。

では、なぜ読書をする人が、それが相対的に少ないのか。

それは、おそらく

「自分と違う目(視点)を持つ人間がこの世の中には、たくさんいる」

ということを、読書を通じて無意識にでも学んでいるから。

僕は強くそう信じています。

そして、それは決して、優柔不断とか、自分の信念が無い。

というわけではなく(そもそも、「自分」がどういう人間かなんて、「自分」でもわかっている人が本当にいるんだろうか)。

自分、そして周りの考えを練りに練って生み出した。

その人の本当の想い、考え。

それを生み出せる人になれるひと。


だから、そういう人の意見は、

「俺が、俺が」

という人の意見よりも。

自分には何万倍も心に響く。