愛すること、信じること。
遠藤周作全集が大学の図書館にはなぜか置いてあるけれど、これは入っていなさそうで無性に読みたくなってしまったのです。そして、遠藤周作さんの作品で絶対に読むべき一冊だと個人的に思っています。
学生時代に読んで「ガーン!!」と文字通り頭をぶん殴られたような衝撃を受け、それ以来遠藤周作さんは人から「古臭い」とか「前時代的」とか、なんと言われようと自分の心の師匠ですね。というか、彼(と岡本太郎)の教えを忠実になぞったら今の自分になったわけで笑
恋と愛の違い(情熱と安定)
不安定は情熱をもやし、安定は情熱を殺す。
女性の友人をたくさん持ちなさい。(これは特に自分の人生で大いに役立っている笑)
友人でいたい女性とはセックスをするな。
など、恋愛を含めて2つしか性の無いもう一つの性、「女性」と好むと好まざるをかかわらず人生を歩んでいくうえでなるほどなーと思う考え方が遠藤周作さんの言葉にはたくさんあるのですが、
自分が一番心に刻んでいる言葉は下記の言葉です。
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君たち、若い世代は不信の時代に生きている。おそらく、日常生活で君は人を信じられぬという経験を毎日やっているだろう。教師も信じられぬ。学校も信じられぬ。上の世代も信じられぬ。まして政治も信じられぬし、偽善的モラルも信じられないであろう。
その時、君は恋愛をする。恋愛とは先にも述べたように相手を信ずることであり、相手から信じられることである。
不信の時代に君は恋愛を通して「人間を信ずる」行為をやろうとしているのだ。「人間は信じられるか」という賭けを自他ともにやろうとしているのだ。
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今から30年位たって自分がいいおっさんになった時に、若い世代にこの言葉を自分自身でドヤ顔で(`・ω・´)キリッっと言えるようになること。
それができたら最高にかっこいいし、
「わが人生に一片の悔いなし」
だと。
もちろん、これは一方からではなくて、お互いの深い思いやりがあって初めてなりたつんだと思います。一方ばかりが無理するのもそれは違いますよね。
あと、この作品と
恋愛とは何か―初めて人を愛する日のために (角川文庫 緑 245-5)
- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1972/02
- メディア: 文庫
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もエッセイとしておすすめです。
こちらはどちらかと言うと女性に向けて書かれた本ですね。
自分の姪っ子が中学生くらいになったらプレゼントしようと思います笑