一人旅。 その他 諸々
私用で首都に上った帰り、久しぶりに陸路で任地の帰路につきました。
アクラ~タマレ間は遠いため、基本的に陸路はクマシを経由して一泊二日がJICA指定となっています。
そのため、今回は今まで帰ったことの無い経路で帰ってみようと思い、同期の任地訪問、さらに元同僚の職場訪問を帰路に盛り込み帰ることにしてみました。
帰路初日・9時ごろにドミトリーを出発し、久しぶりにアクラ一番の交通拠点、サークルへ。
はっきり言って、一年数ヶ月ぶりに訪れるサークルは汚く、うるさい。
これはコレラも蔓延するわな・・・と思うドロドロっぷり。
さすがにこの状況では、何も食べ物を買う気が起こりません・・・・
そして、トロ探しが大変・・・・
行き先を言っているにも関わらず違うトロに何とかして乗せようとするウザいメイツ。
そして、間違っていても絶対に自分の非を認めないところ。
ここは、ガーナ人のよくないところの一つかなぁと少し残念ながら思います。(というか、日本人だから、文化の違いとわかっていてもなんかどーしても不愉快。)
さて、この経路はクマシの途中にあるフォメナ行き。今まで通ったことの無いケープコーストを経由します。
久しぶりに乗る長距離トロトロははっきりいって怖いです。
とにかくぶっ飛ばし方が、日本人が本能的に恐怖を感じてしまうレベルに達している。
ハイエースくらいの小さなバンに16人くらいのぎゅうぎゅう、かつ、整備も絶対キチンとされていないトロトロでなんでこんなに飛ばせるんだろう。
正直なところ、任期が折り返しを迎えてからは、とにかく安全に行動して、無事に日本へ帰りたい。と言う気持ちが強くなってきていることは、否めないです。
自分は、ここに来るまで,生死を扱うことを生業としてきたので、はっきり言って普通の人よりも生死に関しては相当にシビア・・・というか冷めた感覚ではあると思います。
生き物はいつ死んでもおかしくないし、防ぎようのないこともある。そして、死ぬときは驚くほど簡単に死ぬ。ということを経験を通して理解してきました。
ただ、矛盾かもしれないけれど、だからこそ少なくとも「協力隊」という、100%自分が志願して日本よりも若干ながらでも危険度が増している国に来、そしてそれを応援してくれた家族がいる以上、
その人たちを悲しませないようにすることが国際協力よりも何よりも大事だと思います。
死は、多かれ少なかれ確実に身近な人に影響を与えます。
それは、自分の経験からすると、
少なくとも「昨今」の日本人は、
心の中に占めていた「その故人」の空間が「死」とともにポッカリと失われてしまうからではないかな・・・と思います。
その空間の程度によって、時には結果として日常での生活バランスを欠いてしまうことも少なくないと思います。
だからこそ、そのように周りの人をできる限り悲しませないようにすることが何よりも大事なのではないでしょうか。
ただ、ひとつだけ苦言を言うなら、その失ったことへの喪失感へのはけ口が無いあまりに、医療従事者に対して、攻撃する人たちが少なからずいることです。
医療従事者のほとんどは、真摯に医療に取り組んでいる・・・・と自分は思います。少なくとも自分の周りを見渡しても、適当にやっている人を見たことが無い。
日本は、「死」の概念があまり良くない事として見られています。
できる限り死んではいけない。
でも、「死」は常に寄り添っているものである。
個人的にはそう思います。
トロトロはアクラを西に走ります。
アクラからケープコースト、そしてケープコースとから、クマシへ向かう道の一部は、日本の建設会社が造ったものだそうで、少し降り立って道路をみてみると、
本当に日本の道路と見分けが付きませんし、また、乗り心地もとてもいいです。(残念ながら、ガーナの道路インフラは当たり前ですが日本のようにはよくなく、首都、そして高級住宅街でさえ。少し中に入ってしまえば、道路はぼこぼこです。)
まぁ、だからこそ、飛ばしてしまい、不幸にも事故が起こってしまうわけなのですが。
道すがらの景観は、まさに熱帯地方。
高く茂る草木と、そしてガーナには珍しい山のような小高い丘陵がサバンナに位置する自分の任地とはかけ離れた景観であり、
とても同じガーナ国内だとは思えません。そして、ガーナの主要産物であるカカオはこのような熱帯エリアでとれます。
アクラを出発して4時間半後。
同期の任地、フォメナに到着します。
基本的には、総会等の公式行事や、旅行等でしか集まることがなく、同期の任地に行くという行為はとても新鮮で、
当たり前ですが、異国の中で草の根的に日常生活を営んでいる姿を見ることができたことは新鮮でした。
(自分の任地周辺だと、どうしても自分の生活が基盤にあるため、中々その姿がイメージしずらくはなってしまいます。)
普段聞きなれないチュイ語で「オブロニ!」と呼ばれることに、新鮮さを感じながら同期隊員との久しぶりの語り、そして活動場所の見学を行い、この日はふけていきました。