In Blue Skies

とある獣医の青年海外協力隊日記からのイギリス大学院留学

退職。そして。

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先日無事滞りなく退職となりました。

卒業してから三年間弱。自分で言うのもなんやけど、ホントにホントーに臨床と向き合い頑張った三年間だったと思います。

何にもできなくて悔しくて自分が心底嫌になった1年目。

国試で得た知識があっても何から喋ったらいいかわからない。ちょっとしたことがわからない。

採血ができない、血管が確保できない。

周りに直接会って相談できる友達・同僚獣医師がいない。

飼い主さんからは院長と2人っきりで自分は新米だからっていう顔で痛いほど信用されてない感じが伝わって来る。特に最初はフィラリアの時期に飼い主さんの前で採血するのがどんなにストレスだったか・・・・

・・・・・こう書いているとよく乗り越えれたな・・・一年目笑

少しできるようになっては心を折られる、そんな毎日だった2年目。

全く原因がわからないまま子猫がどんどん弱っていって死んでしまって医療っていうものがいかに絶対的でないかを改めて身をもって痛感したり。

かなり弱ってる状態で連れてきて、そのまま死んだことがこっちのせいにされて家までわざわざ謝りにいったり。(そういう意味では正直やっぱり変わった人多かったなぁ、世の中こんな人いるんや〜っていうのもよくわかった3年間やった)

悪性腫瘍の末期でご飯も食べられなくなった状態になってしまって、飼い主さんが安楽死を選択されて、あんなに気丈な飼い主さんが涙する前で安楽死を自分の手でしたとき。

・・・・でも、少しずつ、少しずつ、ホントにがむしゃらだった分、できることが増えてきたのを実感した2年目でした。

ようやく少し肩の力が抜け、余裕をもて始めたのは3年目も半ばになってからのことだったと思います。

助けれなかった命。助かった命。どれも言葉では言い尽くせないくらい。それぞれに思い出があります。

でも、自分なりに生と死、そして動物を介して人間と向き合えた3年間だったと思います。

あと、院長不在の時や、夜間のとき、相談できないけど、ここでなんとかしないと死んでしまう・・・そんな状態を火事場のクソ力的な感じで自分の力でなんとか切り抜ける。

そんな地力がホントに養われたと思います。

夜中の三時に1人で死にかけのネコの採血して血管確保して、とか、インスリノーマで虚脱してるフェレットから採血して〜とか。

そういうなんとか対処していくような経験の一つ一つは、これから海外で活動する自分にとってホントに必要な力になったと思っています。

とりあえず、大学同期の中で一番最初に辞めるだろう予想筆頭だったオレが3年無事に勤め上げたことを自分で褒めてあげたい笑

そして病院のみんな、ホントにホントにありがとうございました。最初の病院がここでホントに良かったと思っています。・・・・というかここだったから三年続けられたんだと密かに思ってます。

お互いイライラすることもあったやろうに、みんな三重ッコらしく周りを思いやることができるホントに良いコでした。最後の方で「成長しましたね〜」って言われたのは一番近くで見てもらってた同僚からの最高の褒め言葉だと思ってます。

そして、院長。

年齢が近かった分、仲のいい先輩みたいな感じで接することができたからマンツーマンでやってこられたのかなぁと思ってます。多分院長みたいな人じゃないとクセの強い人が多いこの業界は自分は少し厳しかったんじゃないかと思います。

あと、良い意味で放置プレイだったのがホントに力になったと思います笑。

「帰ってきてまた臨床やりたくなったらポストは空けとくでな」

はぜひ困ったとき利用します笑。ありがとうございました。

そしていよいよ岡山。

別れの向こうに新しい出会いがある。

岡山で出会う皆さんよろしく!!