イギリスのいいところ その1 イギリス酒文化から見えるもの。
前回が結構辛辣な意見だったので、ここに来て4ヶ月。
イギリスのいいところを少し書いてみたいと思います。
あくまで、独断と偏見に満ち満ちている内容ですので悪しからず。
地酒をとても大事にしている。
自分が住んでいるリーズの街にはそこらかしこにいわゆるトラディショナルなパブがあります。
どこの店に行っても他にはあんまり置いてないような地ビール、そして地エールがあるので、毎回違う味のビールが飲めて楽しいし、自分の中の「これ!」っていうのにめぐり会える楽しみがあります。
値段も、今の物価レートだと日本人にとっては必ずしも安くないけど、現地の人にとっては缶ビール一杯くらいでちょい飲みができる。しかも本当におつまみのチップスくらいしか夜は食べれないようなパブも多い。つまり純粋に酒を楽しむことができる。
でも、そう考えると日本でそういうちょい飲みで「地酒」が飲める居酒屋ってあんまりないなーと思います。(あ、あんまり最近日本にいないけど・・・)
しっかり座って、最低なん品か頼まないとダメなような居酒屋にしか地元の「地酒」って置いてないところが多いし、そもそも駅とかにあるような居酒屋だと「日本酒」としか書いてないようなところもまだまだ多いです。
だから「日本酒の素晴らしさを知ってもらおう会」を勝手に発足している自分としては本当に羨ましいです。
いつかも書いたかもしれないけれど
日本酒は世界に類を見ない並行複発酵で醸造される本当に素晴らしい酒です。
そもそも温めて飲むような酒は世界の主要酒では本当に少ない。
でも、杜氏さん達の熱意とは裏腹にやっぱりまだまだ日本酒を美味しく、手軽に飲める場所は少ない、し、実際に飲まれている数も圧倒的に少ない。
こういうみんなで立ち寄って「ワハハハ」と笑いながら、ちょい飲み居酒屋が日本にもあればなぁ。と
心底うらやましいです。
ちなみにこれ読んで日本酒に興味を持たれたあなた。
少し古いですが、
をぜひ読んでみてください。
もちろん、物語として少々の着色はあるでしょうが、これくらい日本酒への愛を感じさせる漫画もそうそうないでしょう。
米を作ることの大変さ。
本当に良い物が売れない。そんな現実に負けず
天のない酒造り
をめざす夏子をはじめとする杜氏さんたちを描く
ラストは涙無しではよめません。(そういう意味では少し下町ロケットに似ているかな)
特に農家の問題は、今もというかTPPで今後はもっと深刻になっていくのかもしれません。
自分の母親の実家も兼業農家ですが、
幼い頃から変わらずに見ていた田植えの季節の光景
それも祖父が亡くなり、祖母も身体が満足に動かなくなり
母の兄夫婦が中心になりなんとか続けているような状態になっています。
今の自分達の世代になったらどうなっていくのだろう。
この本質的な問題は
「有機農法は21世紀の農法だ」「今の農業は正気と狂気が入れ替わっている」
そう物語の中で言っていたこの物語の舞台の1990年初頭と何も変わっていない気がします。
ちなみに、実際に物語の最後を締めくくる
天のない酒造り
という言葉は、
諏訪酒造の杜氏さんから作者に送られた言葉だそうです。
この諏訪泉。
大学時代に大変お世話になりました。(純米大吟醸鵬は残念ながら飲めなかったが・・・涙)
この他にも日置桜も好きだったし、鷹勇も美味しかったな〜
山陰は本当に地酒が美味しかった。そしてイオ○や地元のスーパーでも気軽に買えたのが良かった。(余談だが三重のスーパーはそういうのが自分の周りを見る限りホントあんまりないのが唯一不満である。)
また、お酒を飲みにぜひ行ってみたい。
ちなみに三重の地酒は、
酒屋八兵衛、るみ子の酒、天遊琳・・・・
どれも素晴らしいお酒で、杜氏さん達の酒への真摯な想いが込められた酒です。
特に八兵衛は、実際に酒造にも行っているから間違いない笑
日本でもイギリスのようにもっともっと地酒が愛され、飲まれることを願って。
そんな思いを胸に。さて、勉強頑張ってパブに行きますか!!