In Blue Skies

とある獣医の青年海外協力隊日記からのイギリス大学院留学

海外大学院受験あれこれまとめ。 ~はじめに~ なぜ大学院を受けようと思ったか。

ひとまず以前から動いていたイギリスの大学院に合格したので、ぼちぼちと公開していこうと思う。

 

まずは、そもそもの動機から。

 

獣医師の視点から人間の公衆衛生の向上に寄与したい。

 

実は、もともと応募時から「将来的にはワークライフバランスが現時点で絶望的にとれない日本じゃなく、色々な経験ができる海外で働きたい・・・そのためのキャリアアップとしてとりあえず海外の大学院に行こう!」

とまぁ、後ろ向きでたいした志ではないけれど笑 海外の大学院を目指していたわけです。

(ものの本によると「やりたいこと」より「やりたくないこと」を目標にしたほうが「目標」は実現すると書いてあったので。そしてこれはあながち間違いではない・・・というのが自分の経験上も言える)

 

 

協力隊に来て以降、もう少し人の医療に直接的に関わりたいと強く思うようになりました。
これはおそらく、隊員の職種に「人間の」保険系の隊員が非常に多いことも要因になっていると思います。。

正直なところ、獣医師という職種は協力隊の中ですごくなんともいえない立場です。
そもそもが、いわゆる「レア」職種で、あまり話題を共有できる人がいない。

「動物の医療」というだけで、知識はあるにも関わらず、保険隊員でもなく(そのため感染症対策隊員には応募時になれますが)、
かといって農業隊員でもない(むしろ農業の知識がない)。


自分が、小動物病院という「the 医療行為」 に3年間従事していたバックグラウンドのせいかもしれないですが、
なんとなくやっていることは医療寄りなのに、医療関係者ともみなされていない感じですごくもやもやとしています。
(これは、実際 獣医職種の管轄が保健分野ではなく、農業分野になっていることからも推察できます)


前述のように大分前から漠然と公衆衛生を大学院で学びたいと思いながら協力隊には応募してたわけですが、

今、現時点で「国際貢献」のために自分の「獣医師」の知識を活かして、人の医療に関わりたいと強く思っています。

たとえば、感染症といえば人の中で多くが完結しているように思いがちですが、
実際に世界の感染症の70%以上は動物が密に媒介する人獣共通感染症など「人の医療」だけでは完結できない部分も多く存在していることが実情です。

そのような分野の向上に人の医療の視点ではない、獣医師の視点・知識がもっと活かせるのではないかと思っています。

 

協力隊で来たメリットのひとつとして、途上国で「獣医師」として、末端の草の根に関われたことではないかと思っています。
その中で痛感するのが、アフリカ(ガーナ)の獣医療(人医もかもですが)はシステムとしてまだまだ未発達であり、自分のシステム化された日本の知識が
あまり効果的に機能しないということでした。

たとえば、

これはこうしたらこういうメリットがあるよね?

という提案が既に日本のシステマチックな環境が前提になってしまっていて、ガーナ人には経験したことがない事例なので想像がつかない→結果、
そんなことは無意味だ。システムとして構築できない

ということになってしまう。

実際、2014年、シエラレオネリベリアアウトブレイクしたエボラも、なぜ効果的な封鎖ができなかったというのは、個人的な意見ですが、先進国が考える「システム」をthe 途上国で実践できなかったその理解のギャップなども大きい要因ではないのかな・・・と。ガーナで日々のニュースを見て、現地の実情を見ている限り。


そのため、MPHを取得した後は、できればそのようなその国にあったシステムを客観的に評価し、改善していけるようなポジションにつければと思っています。

それは国際機関、企業問わず。

まだまだ、受かった段階で、方向性が「人獣共通感染症」をもっとシステマチックに勉強してみたい。

 

という漠然とした思いしかないので、これももう少し煮詰めたいです。

とりあえず、このたび、そのとっかかりができたので、今後はそれをちゃんと実現していけるようにしたいと思います。