In Blue Skies

とある獣医の青年海外協力隊日記からのイギリス大学院留学

イスラムギャップ

イスラム国日本人人質殺害事件以降、自分のFacebook を見ていると、

「日本内でのイスラム教モスクに対する嫌がらせ」

改めて「イスラム=危険」

というイスラム教徒に対してネガティブな図式がまたマスコミによって作り上げられ始めているようなニュースをちらほら見ます。

以前、ブログに書いたけれど自分が住んでいるところはイスラム教徒が大多数を占める地域であり、今回の事件から来るイスラム教
に対するネガティブなイメージに対してどうしても更にもう一筆書きたいと思ってこのブログを書いてみた。

イスラム教徒の方が(相対的に)やさしいし、親切。

基本的に、ガーナ人はみんな親切だ。道がわからず困っていると、(自分もわからないながらも笑)つれてってくれたり、探してくれたりします。
特に、これが女性だと(疚しい気持ちもあるだろうけど)男性からすると「世の中なめてんの?」というくらいちやほや優しくされる。

そんなガーナで隊員だけではなく、邦人が口をそろえて言う台詞。

「北は南に比べてほんとに人が優しい。」

ここで、ちょっと説明をすると、

ガーナは北部であるノーザン州にとてもイスラム教徒が多く、南部にはキリスト教徒が圧倒的に多いという背景があり、

南部の隊員が、北部に来てまず驚くのは、

「ガーナ人なのに(笑)慎ましい、押し付けがましくない親切さ。穏やか。」

なガーナ人がとても多いこと。(もちろん全部ではない)

逆に北部在住である隊員(自分も含めて)が南部に行くと

「やっぱり、うるさい。ずうずうしい。押し付けがましい親切が時にうざい」

がやはり北部に比べて相対的に多くなる。(繰り返すけれど、もちろん全部ではない)

自分のホストファミリーもイスラムだけれどまさに上記のような感じで、

ホストシスターにいたっては、本当にこれガーナ人?というほど、おしとやかで思慮深くグイグイ来ない。なんだったらお嫁さんにしたいくらい性格がいい。

おまけに(現時点では)スリムで、鼻もべちゃっとしてない美人である笑。

つまり、ガーナではイスラム教徒のほうが、どちらかというと(あくまでどちらかというと)日本人に近い雰囲気・・・と言うのが、おそらく日本人が感じるガーナのイスラム教徒な気がします。


そもそもイスラム教=ものすごく敬虔っていうイメージおかしくない??

ちょっと想像してみてほしいです。

日本という国で信仰している宗教は何ですか?

と聞かれると、おそらく大多数の日本人は

仏教です。

と答えるだろう。

でも、じゃあ実際そのうちの何割が頻繁にお寺に通ったり、仏陀や宗派の開祖者の教えについて勉強したり理解しているのだろう?

それと同じで、ガーナのイスラム教徒も

最低限メッカにお祈りはして、モスクには行くけれど、

みんながみんな、テレビで見るようなイスラム教徒ではないです。

女性はお祈りのとき以外は髪にスカーフ巻かない人も多いし、下手すると腹出して腹叩いているようなのもいます・・・・(ワタシのもう一人のホストシスターですが・・・)。

クリスマスはクリスマスホリデーだ~と言って休むし、ラマダン開けは当然のように休む。

クリスマスプレゼントとかいってお菓子あげたら普通にメリークリスマース!!とかいってみんなで分けてたし。

酷いのになるとお酒飲んでるのもいる。

何より衝撃だったのがイスラム教徒の学生がクリスチャンの学生に

「俺らは奥さん三人までもてるんだぜ!!、だからお前も州に一人ずつ恋人作れよ」

と言っていたときでした・・・適当すぎやろ笑

自分の感覚でしかないが、きっと世の中の多くのムスリムもきっとそんな感じでどこかしら手を抜いてるんではないかと思います。

たとえて言うなら今回の行動起こした組織は、敬虔なムスリムの中でもやっぱり過激派なんだろうし、

あえてたとえるなら一昔前のオ○ムみたいなものじゃないでしょう 仏教徒だからみんなオ○ムみたいなことをやるんじゃないか。」

極論すれば今の日本の世論はまさにその様な方向にまた向かっているような気がしてなりません。(もちろん全員がそういうのではないのでしょうが)

協力隊のひとつの目的に国際理解を後々日本社会にフィードバックすること

というものが暗黙的にあります。

それは、仕事とか堅苦しいことだけじゃなくて、

きっとこんな

イスラム教徒って言ってもホンマはこんなにちゃらんぽらんなやつもめっちゃおるんやで、やからテレビで言われていることなんてほんまに極々一部のこと
なんやで。

と酒の席ででも伝え続けていくことに本当の意味があるんじゃないかと。

自分は、毎日のアザーンとともにメッカに向かって一列に並んでお祈りする彼らの姿をただただ「美しい」と感じます。

そして彼らの親切さ、慎ましさ、思慮深さに本当に日本人以上にある意味助けられています。

だから、自分は日本に帰ったら必ず言うでしょう。

イスラム教徒は本当に素晴らしい人が多いです。