In Blue Skies

とある獣医の青年海外協力隊日記からのイギリス大学院留学

3月の振り返り。

 

 

なんだかんだ、3月が過ぎ去ろうとしている。  

 

なんとなく過ぎ去っているけれど、もうすぐでNTCに入所してから早一年が経とうとしている。

 

あの時、思い描いていた協力隊活動はできているのであろうか。 というと、今のところ

 

 

「う~~~ん・・・」

 

というのが正しいのかもしれない。

 

あの当時要請内容に書かれていて、当然自分がすると思っていた、

 

「家畜の診療」

 

 

今となっては、

 

「それなんすか?」

 

と言う感じで。

 

研究所の仕事もほとんど派遣内容に書かれていたようなことはなく、

 

みんな大抵

 

「おしゃべり」

 

を仕事中にも関わらず、90%の割合で行い。

 

その内容も聞いているとso what? と聞きたくなるような

 

議論である。

 

 

そんな中で、この一年間でわかったことは

 

「自分の道は自分で切り開くしかない」

 

ということであり、自分が活動としてJICAにあげれそうなことは

この「自分の足」で切り開いたものだけかもしれない。

 

さて、そんな自分の足で切り開いた「講義」だが、

残念ながら早速、暗礁に乗りかかっている。

 

まず、講義をしてわかってきたのが、

 

ゴミ問題で住民にアンケートをとったときと同様というかさらに詳細に

 

・彼らが、衛生観念ということに関してそれなりにしっかりと知識を持っていて、自分達の地域でどのような

疾患が起こっていて、何が問題なのか。

 

ということを既にキチンと把握していること。

 

それは、もちろん結構なのだが、問題点は

 

・そのようにご大層なことを言っている割には、自分達のほんの身の回りのゴミに関しては、ほんとに何もしていない。

家畜がゴミを食べてるのが問題だ。と言ってるくせになぜ、ゴミをそこらへんに投げる?

 

そして、「講義」という点ではこちらが問題だが、

 

・人の話を本当に聞かない。 誰かが意見を言おうとすると100%やじが入る。とりあえず誰かが喋ってても自分の意見を言おうと身を乗り出す。

そして、こちらがどちらか一方の意見に少しでも肩入れしようものなら、ものすごく不満気な顔をする。

 

このように書いていると、わかっていたことだけど改めてガーナ人は集団でディスカッションを行うことが(少なくとも自分がエリート(だと思っている)人たちだと)

苦手のかなぁと思う。もしかしたら、もう少しオフィシャルな場になると違うのかもしれないが、基本的には、やはり普段のおしゃべりでも同様で少し興奮してくると、

人の意見になんとか自分の意見を(しかも集団で)被せようとしてくるのがよくわかる。

 

上記のようなことがあり、今現在、今後の方針をどのようにしていこうか非常に思いあぐねている。

 

 

ただ、悪いことばかりではなく、協力してくれる人が少しずつ出てきてくれたことも確かだ。

 

まず、市場調査の報告を聞いて、ゴミ問題に興味を持った日本の駐在企業の方が二人ほど、プライベートで色々とサポートをしてくれるようになった。

 

彼らの情報収集のスピードはすさまじく速く、ガーナにすっかり馴染んでしまった自分が申し訳なく思うくらいである。

また、やはり自分とは全然違う視点から物事を見てくれる人が同じ「問題」を扱ってくれることは本当にありがたい。

 

あまり他職種のことを妬んだり、比較したりすることは好きではないが、

自分の職種は、国家やJICA規模で何かを行っている職種のように色々な情報を共有できたり、何かのプロジェクトに組み込んでもらう・・・と言うことが今のところ、そして今後も

 

おそらく・・・ない

 

畜産・そして医療・衛生に関わる一応ながらも専門職種として、やっぱりそのように何かとっかかりがあるような特に医療関係の職種の人を見ていると

羨ましいなぁ・・・・と思うことは確かだ。(まぁ、なら感染症対策とかで行けばよかったのにとどっかから声が聞こえてきそうだけど。)

 

そういう中で、このような人たちが応援してくれて、色々サポートしてくれていることに、とても感謝している。し、怠けたくない。と思う自分がいる。

 

それから、同僚のガーナ人に

 

公衆衛生の講義とゴミ問題に関して色々相談していると

 

「というか、それならもう学生寮の寮長(学生)に言って、それから校長に規則作ってもらったらいいよ。結局あいつら口だけで何もしないし、

あいつらのゴミがせっかく家の前はいても

すぐ捨てられてるから、正直むかつくんだ。」

 

となんか、やたらと共感してくれ、

 

「言いに行くなら俺も行くから言ってくれ」

 

と言ってもくれている。

 

正直なところ、自分の講義のゴールは、

 

「公衆衛生のプロになる学生にゴミ問題をまず率先して解決させる」

 

そのための「手段」でしかないといえばなかったので、

 

レポートなどで、まず彼らがでは実際に解決方法として、どのようなことを上げるのかを収集し、

 

そのあとで、それをネタに脅す・・・

 

ではなく、

 

ゴミ掃除を「継続的に」

 

やらせることを試していきたい。

 

本当に、ひとつ上手くいったと思ったら、次々と問題が出てきて、

 

残念ながらそれを解決するきっかけとなるのは、結局他人である・・・・

 

ということがこの活動を通じて嫌というほど突きつけられている。

 

 

そんな良いことも悪いこともあった3月ももうすぐ終わり。