In Blue Skies

とある獣医の青年海外協力隊日記からのイギリス大学院留学

3週目 その4 直検猛特訓。

直腸検査・・・・

それは、獣医師を目指したものなら一度は憧れる(だろう)検査である。

・・・で実際何をするかというと直腸、つまり、肛門から手を突っ込んで、子宮の状態、卵巣の状態、妊娠していれば妊娠鑑定、その他、腫瘍の有無など、色々なことがこの検査でわかります。

Silver_Spoon_39_02銀の匙より

わかりやすかったんで一部抜粋。

まさにこんな感じで手を突っ込んでいます。

・・・・で、ここにも記載があるように卵巣の形状を探っていくんですが。。。

なんで、卵巣の形状を探るかというと、

牛は、基本的には、発情を21日周期で繰り返し、

排卵、排卵後に卵胞の後にできる黄体、そして卵をいれた卵胞の形成、また、排卵というのを卵巣で行い、それを頭部、黄体、卵胞から出る様々なホルモンが制御しています。

で、直腸検査で、この卵胞、黄体、などを触知して、実際にちゃんと発情がきてるか、などを調べたりします(たとえば、あまり発情の徴候がない牛などでは非常に有効です)

卵胞がおかしかったり、黄体がいつまでたっても残っているようで発情がきていなければ、それにあわして、薬を打ったりしなければいけません。

今は超音波が発達してきたとはいえ、まだまだ、直腸検査は大動物の診察では必要不可欠な技術、かつ、とても経験が必要となる手技です。

・・・・ということで実習を始めるんですが。

最初はとにかく、肛門にいれても、卵巣が上手く触れない、触れない。

結構すぐ卵巣が逃げたり、あとうん○が押し寄せてきて触れくなったりとかで四苦八苦。

とにもかくにも、数をこなすしかないんじゃ〜〜

という先生方の言葉通り、

毎日、違う先生に連れられて、直腸検査をする機会さえあれば、先生のあとから突っ込ませてもらい・・・w

で、先生に「左側に黄体あるでしょ?わかる?」とか「今、子宮が少し腫れぼったくなって、ウインナーみたいな感じになってるよ。触ってごらん」とか、そんな感じで確認をとりつつ教えてもらいーのしてました。

で、ずーっと肛門に手を突っ込んでくると、・・・・・

なんとなくですが今週末に入る頃くらいには、卵胞、黄体の感触はわかってきたような気がします。あとは、ある程度の大きさの子宮なら形状が追えるようにはなり、あと、学生時代に言葉だけ習ったw胎膜のスリップ(妊娠診断に用います、直腸越しに、胎膜がツルッって滑る感触で、子宮内に胎児がいることを確認する手技)も一応どんな感じかわかりました!!

まぁ・・・・卵巣もまだまだ少しポヨポヨしてるのが卵胞、もう少し固いのが黄体・・・くらいですが、

これで、またさらに黄体もできたてだと柔らかいとか、嚢腫様黄体とかになると難しくなってくるんですが、とにかくまず一歩一歩できることを増やしていきたいと思います。

いよいよ明日から4週目。

早いです。とても早いです。

ちゃんと二ヶ月で診断までできるようになるんだろうか・・・

とりあえずそろそろ一回四変の手術してみたし!!!